
乳児湿疹の症状は、赤いポツポツやカサカサの湿疹が顔や首などに現れることがあります。でも心配しなくて大丈夫! ほとんどの場合、乳児湿疹は自然に治っていくものなんです。今回は、乳児湿疹の原因や正しいケア方法について詳しく解説していきます。
1. 乳児湿疹って何?
乳児湿疹とは、赤ちゃんの皮膚に現れる赤いプツプツやカサカサの湿疹のことを指します。乳児湿疹は、食べ物や繊維などの刺激に敏感な赤ちゃんの肌によく現れます。特に顔や首、頭部、手首、足首などが多いですね。
代表的な乳児湿疹の症状には、以下のものがあります。
・新生児中毒性紅斑(しんせいじちゅうどくせいこうはん)
・アトピー性皮膚炎
・乳児脂漏性湿疹(にゅうじしろうせいしっしん)、新生児脂漏性湿疹(しんせいじしろうせいしっしん)など
2. 乳児湿疹の原因
・過剰な皮脂の分泌
生まれたばかりの赤ちゃんは、ホルモンの影響で皮脂の分泌が多い時期です。そのため、余分な皮脂が毛穴に詰まりやすく、炎症が起こりやすくなります。
・乾燥
生後2〜4ヶ月頃には皮脂の分泌が少なくなります。そのため、赤ちゃんの肌は乾燥しやすくなります。赤ちゃんの肌は、バリア機能がまだ十分に発達していないため、乾燥から肌トラブルが起こりやすくなります。
・汗による皮膚の炎症
赤ちゃんの汗腺は既に大人と同じ数があるため、新陳代謝が高く、汗をかきやすい状態です。汗をそのままにしておくと、汗腺が詰まって炎症が起こることがあります。
3. 乳児湿疹の種類と出やすい部位
乳児湿疹にはいくつかの種類がありますが、主なものとその出やすい部位を紹介します。
・新生児ニキビ
生後1週間〜1ヶ月頃の新生児期にできやすく、顔の毛穴に赤いポツポツとしたニキビができるのが特徴です。皮脂の過剰な分泌が主な原因です。
・乳児脂漏性湿疹
生後1〜2ヶ月頃になりやすいと言われています。皮脂分泌が多い頭部・顔・耳周辺・わきの下・首周辺に、魚のウロコのような黄色っぽいかさぶたができたり、カサカサしたものから、ジュクジュクしたものなど様々です。乳児脂漏性湿疹も皮脂の過剰な分泌が主な原因です。
・新生児中毒性紅斑
生後1~3日の新生児によくみられる発疹で、顔や背中に赤い斑点やブツブツができます。ほとんどが数日〜数週間以内に自然に治ります。原因は不明なようですが、皮膚形成のひとつとされています。
・あせも
肌が赤くなったりかゆくなったりする症状です。汗をかきやすい夏などに現れやすいので、汗を拭いたり、こまめに着替えをしてあげることが大切です。汗をかきやすい背中以外にも、首回りや腕、ひざ裏、そしてオムツの中などが蒸れやすく、あせもになりやすいので注意しましょう。
これらの湿疹は、赤ちゃんの成長や環境によって異なるタイミングで現れることがあります。
4. 乳児湿疹の時期とケア
乳児湿疹は、生後2週間ごろから1歳前後までの期間によく見られます。特に生後2〜3ヶ月ごろは皮脂の分泌が多く、湿疹が現れやすい時期です。乳児湿疹はほとんどが自然に治るものですが、ケアが大切です。
乳児湿疹のケアポイント
・清潔に保つ
日々のお風呂で清潔にしてあげましょう。ただし、洗いすぎないようにし、低刺激のベビーソープなどを使って優しく洗いましょう。洗い残しにも注意しましょう。かぶれを起こす原因にもなるので、しっかりとすすぎましょう。
・保湿
お風呂の後はベビーローションなどの保湿剤を使って肌を潤すことが大切です。全身にたっぷりと塗ってあげて、乾燥や刺激から守りましょう。
・医師の診察を受ける
湿疹が悪化したりかゆみがひどい場合は、専門医に相談しましょう。適切な治療が行われます。
5. アトピー性皮膚炎との違い
アトピー性皮膚炎は乳児湿疹と似た症状を示すことがありますが、主な違いはかゆみが強く、慢性的な炎症が特徴です。アトピー性皮膚炎は肌のバリア機能が低下することによって生じるため、かゆみを伴うことが多いです。
乳児湿疹とアトピー性皮膚炎は見た目が似ていますが、違いを理解し、専門医の診断を受けることが大切です。
6.まとめ
赤ちゃんのデリケートな肌には正しいケアが必要です。乳児湿疹は基本的に自然に治ることが多いですが、適切なスキンケアを行って赤ちゃんの肌を守りましょう。また、症状が気になる場合は専門医に相談し、適切なアドバイスを受けることをおすすめします。