●新生児の体重増加について
授乳やミルクの摂取が体重増え方に大きな影響を与えます。新生児は出生後すぐに体重が一時的に減少することがありますが、数日から1週間以内に回復し始め、最初の3か月間が体重の増加の最も速い時期となります。新生児期の平均的な体重増加は1日あたり20gから30g程度であり、これは健康な成長を示す一般的な範囲です。1か月健診で、700gから1kg程度の体重の増加があれば、赤ちゃんがしっかり母乳やミルクを飲んで成長している、という目安になります。
●新生児の体重増加を促進する方法
健康な体重増加を促進するためには、お母さんが以下のポイントに注意することが重要です。
1. 適切な授乳
母乳やミルクを十分に摂取させることが大切です。授乳の頻度や時間を守り、赤ちゃんの成長に合わせた栄養を提供しましょう。ですが、「母乳育児」と「ミルク育児」では体重の増え方が変わってくることがあります。
「母乳育児」とは、母乳で赤ちゃんを育てることをいいます。母乳のみで育てる「完全母乳」の赤ちゃんは、体重の増加が緩やかな傾向にあります。母乳は赤ちゃんがどれだけ飲んだか目に見えないので不安に感じるお母さんもいると思います。授乳のリズムが整うまでは、母乳は赤ちゃんが欲しがる分だけ与えていいと言われています。
「ミルク育児」とは、粉ミルクや液体ミルクなど、人工乳で赤ちゃんを育てることをいいます。哺乳瓶を使うので、ミルクをどのくらい飲んだのか量が分かりやすく、体重の管理がしやすいことがメリットです。ただし、ミルクは母乳よりもゆっくり消化されるため、1回の目安量が大幅に超えないことと、間隔をあけることが大切です。欲しがるだけあげてしまうと、逆に体重が増え過ぎてしまうので注意が必要です。
2. 授乳のサポート
初めてのお母さんは、授乳がうまくいかないこともあります。母乳の出方には個人差があるので、産後すぐに母乳が出るとは限りません。母乳の出が安定するまで2週間程度かかるお母さんもいます。初めは母乳の出がよくなくても、赤ちゃんに吸わせるうちに母乳が出てくるようになるので、焦らずあげましょう。必要ならば助産師や授乳カウンセラーのサポートを受けることで、授乳がスムーズに進むようにしましょう。
3. スキンシップ
赤ちゃんとのスキンシップは愛情を伝えるだけでなく、赤ちゃんの成長を促進する効果もあります。お風呂やお着替えの際には、ゆっくりとした触れ合いを心掛けましょう。
マッサージを行うことで、赤ちゃんはリラックスし、親子の絆が深まります。
4. 成長のモニタリング
定期的に体重を測って、赤ちゃんの成長を確認しましょう。成長曲線を見ることで、体重増加が適切かどうかを把握できます。体重を測るベビースケールはクリニックや保健センターに置いてあるほか、商業施設やベビー用品店の授乳室でも見かけます。お出かけの際、おむつ替えで立ち寄ったときに体重計測しておくのもおすすめです。
●成長とお母さんへのサポート
新生児の体重増加について、お母さん自身もストレスを感じることがあるかもしれませんが、成長と発達は個人差があります。赤ちゃんの健康と成長に向けて、お母さんが心地よい環境を提供することが大切です。
また、お母さん自身がリラックスしていることも重要です。ストレスや疲労が授乳や育児に影響を与えることがありますので、自分の身体と心に気を配る時間を持つことをおすすめします。
周囲のサポートも頼りにしましょう。パートナーや家族、友人とのコミュニケーションを大切にし、育児の負担を分かち合うことで、お母さん自身の精神的な安定と赤ちゃんの成長に繋がります。
新生児の体重増加について理解し、愛情とサポートを注いで赤ちゃんを育てることで、健康な成長をサポートできるでしょう。お母さん自身も成長の過程で学ぶことがたくさんありますが、その経験を大切にして、赤ちゃんと一緒に素晴らしい成長の旅を楽しんでください。